今回は29歳で妊活を開始された方の体験談をご紹介いたします。
結婚してすぐにクリニックを受診して妊活を開始したものの、タイミング法や人工授精でなかなか結果が出なかったそうです。しかし転院した病院では、前の病院ではわからなかった不妊の原因が発覚。治療を行いながら体外受精に取り組んだ結果、無事に妊娠されました。
ぜひ最後までお読みください。
プロフィール
名前:Hinaさん(仮称)
妊活時の年齢:29歳
妊活期間:2年3ヵ月
不妊の要因:子宮ポリープ、精子の奇形
不妊治療:タイミング法、人工授精、体外受精
治療費:不明
はじめに
私は5歳と2歳のお母さんです。2人は体外受精で授かりました。自分が妊娠してる想像すら出来なくて、あんなに神様にお願いしたことなんてないぐらい、毎日毎日子宝のお守りを握りしめていました。
いま思い返しても不妊治療をしていた日々は、体力的にも精神的にも金銭的にも辛いことの方が多かったように感じています。でも、一生忘れることのできない我が子に出逢えた大切な夫婦の思い出です。
妊活のきっかけ
わたし当時29歳・旦那さん32歳のときに妊活を始めました。
結婚式を挙げたら子作りを始めようと旦那さんと計画していたので、早く子供が欲しかった私はすぐに近所にある小さなレディースクリニックで簡単な血液検査やいつタイミングをとればよいかなどを受診してもらいました。
気軽に受けた受診のはずが、その日から私たちの不妊治療は始まりました。そして、結果1人目を授かるまでに、私たちはトータル2年3ケ月ぐらいかかりました。
いくつか病院を転々としながら、あっとゆう間にタイミングも人工授精も陰性が続き、1年以上が経っていました。通院している病院からはそろそろ体外受精を考えた方が良いと言われていました。
妊活のストレス
当時フルで仕事もしていたのですが、2、3日おきの通院・もしくは連日通院という日もありました。仕事場にも不妊治療をしていることを言ってなかったので、その都度遅刻や早退の言い訳を考え、病院に行き2〜3時間待ちをする通院の日々でした。
患者も多かったので、どんなに長い時間待っていても、どんなに高いお金を払っていても先生にまともに質問すらできない雰囲気でした。そして毎回毎回何に効くのかわからない痛い注射、本当に妊娠できるのかと病院を疑いたくなる陰性続きの判定日、金銭感覚が狂ってしまうぐらい高い支払い、どんどん気が滅入っていきました。
歩いている妊婦さんを見るのも辛くて、赤ちゃんを連れてる家族を見るのも辛くて、芸能人の妊娠報告ですら落ち込んでいました。今考えてもこのモヤモヤの時期が1番辛い時期だったのかなと思います。
ここの病院はわたしには合ってない。なんか先生のやり方が信用できない。妊娠できる気がしない。そう薄々思っていて、体外受精をするからには信頼できる病院・信頼できる先生のところでしたいと行動に移しました。
まずは仕事を辞めてスケジュールも合わせられるように、自分がストレスになっていることを1つずつ改善していく生活を作っていきました。
信用のできる病院で体外受精に挑戦!
体外受精をする病院探しはまずネットから調べました。いくつか候補はありましたが、とにかく絶対妊娠したかったので、有名病院であること。イコール妊娠率が高いこと。それと採卵や移植は朝早くからのため、旦那さんの精子が取れるように仕事場からも通いやすいところ、だいたい家から1時間以内で通えることなど候補を絞っていきました。
また体外受精でもやり方がその病院によって違うので、とりえあえず病院の説明会に行ってみたり、HPを何度も見返したりしました。あとはその病院に通っていた方のブログをたくさん見て、自分なりに情報収集をしました。妊娠できた人、妊娠できなかった人、子供が欲しいと思う同じ目標をもった方のブログは何よりも勉強になりました。
新しい病院でまず指摘されたのは、今まで問題ないとされていた旦那さんの精子の奇形率の多さでした。旦那さんはとても落ち込んでいましたが、新たな不妊原因もわかり、私たち夫婦に合う体外受精のスケジュールが組まれていきました。
そして、私の子宮にはポリープがいました。今まであんなに薬を使って排卵誘発をして、ホルモン補充して人工授精まで進んでいたのに、それが意味のないことだったのです。とてもショックでしたが、またこれも新たな不妊原因がわかり、この病院にみてもらえて本当に良かったなぁと思った瞬間でした。
ポリープが見つかった検査は通水検査というものです。始めに卵管造影検査と合わせて通水検査をやる病院もありますが、私が通っていた病院はしていなかったです。体外受精した病院は必須で通水検査がありましたので、そこで見つけてもらいました。
通水検査は子宮にお水を流して、子宮内にポリープがないか検査します。先生の腕により痛みの違いがあると思いますが、診察台にあがり5分ぐらいで終わり、その場で子宮にポリープがないかわかります。私自身がみても、すぐポリープだとわかりました。
ポリープ除去は無麻酔で行いました。採卵など行う手術台により、10分ぐらいだったと思います。先生によってはラミセルという棒状のものを数時間前に膣内にいれて、器具をいれやすいように子宮までの通りを拡げる作業をする場合もあります。
結構痛みを伴う方もいると聞きましたが、私の場合は院長にたまたまやってもらえたので、その作業なしに手術をしても痛みもほぼなかったです。その後点滴をやり、帰りました。
2度の採卵と移植で無事妊娠!
最初の採卵は心臓バクバクで、前の日の夜も眠れず怖さしかありませんでした。何度も何度も「採卵」で検索したブログを読み漁りました。
当日、緊張と怖さでいっぱいの私を看護師さんがずっと手を握ってくださり、無事に採卵は終わりました。個人にもよると思いますが、無麻酔でも我慢できる痛みでした。
受診してから、最初の移植までにポリープ除去も含め4ケ月半かかりました。やっと待ちに待った最初の移植は、、、化学流産でした。
採卵で受精卵は1個しか凍結できなかったので、また採卵からのやり直し。またスタートラインに立った気がして、このときは本当に辛かったです。
2度の採卵をして、2度目の移植で、初めて妊娠判定で陽性をみました。そのあとも胎嚢がみえるか、大きさは基準値か、心臓は動いているのか、毎回診察は不安だらけだったと記憶しています。ようやく2ケ月後10wで病院を卒業することができました。
不妊治療を経験してみて
どうしてもお母さんになりたくて、旦那さんをお父さんにしてあげたくて、サプリメントや針、運動など生活改善できることは全てしていました。お休みの日は2人で子宝に有名な神社にも行っていました。全てが懐かしい思い出です。
不妊治療のことは親にも友達にも誰にも言わず、旦那さんと2人きりで乗り越えました。どんなに治療が辛くても、途中で辞めたいと思ったことはなく、それは旦那さんのおかげだと思っています。
旦那さんは嫌な顔ひとつせず、病院が変わるたびに精子の検査をしてくれました。仕事が休めないときは朝早く精子をとってくれたり、仕事を抜け出せるときは合間をぬって病院にきてくれて精子とって、すぐ仕事場に戻ったりしていました。仕事を辞めるときも病院を変えるときも、いつも私の気持ちを優先してくれました。
とても大変な日々だったけど、不妊治療のおかげで、結婚10年たった今でも仲良くできているのではないかと思います。