妊活の体験談

【体験談078】不妊治療には夫婦の話し合いが大切。2回の顕微授精で妊娠された20代後半女性の体験談をご紹介

体験談の画像78

今回は20代後半で妊活を開始された方の体験談をご紹介いたします。

受診したクリニックで男性不妊の疑いを指摘され、タイミング法と人工授精を試みるも、うまくいかなかったそうです。その後、転院先で行なった顕微授精で二人のお子さんを授かりました。

ぜひ最後までお読みください。

プロフィール

名前:Sumireさん(仮称)

妊活時の年齢:20代後半

妊活期間:不明

不妊の要因:精液の数値が悪い

不妊治療:タイミング法、人工授精、顕微授精

治療費:不明

はじめに

私は現在33歳で、2歳児と0歳児の母です。

子供二人は不妊治療をして授かりました。不妊治療には、タイミング法や人工授精、そして高度生殖補助医療である体外受精と顕微授精がありますが、私はその中の顕微授精で授かることができました。

体外受精と顕微授精は何が違うの?と思われる方もいらっしゃるかと思います。簡単に言うと、体外受精はシャーレの中に採取した卵子を置き、そこに精子をふりかけて精子が自力で卵子の中に入り受精するのを待ちます。顕微授精は特殊な針に精子を入れ、直接卵子に注入して受精するのを待つという流れになります。

顕微授精で2児を授かりましたが、私のステップアップをした経緯についてご紹介いたします。

タイミング法から人工授精へのステップアップ

私は24歳で9歳年上の夫と結婚しました。1~2年は特に妊活については意識していなかったのですが、そろそろ子供が欲しいという気持ちが夫婦で一致したので、基礎体温計や排卵検査薬を使用してタイミングを取っていました。しかし、1年ぐらい経っても中々授かることができず、一度検査をした方が良いと思い、最寄りの婦人科に受診しました。

そこでは、タイミング法と卵管造影検査を行いましたが、まったく結果が出ませんでした。そして、夫の精液検査をしたところ、運動率等の数値が悪く男性不妊の可能性を指摘されました。(すみません、具体的な数字は忘れてしまいました。)

その婦人科では人工授精等は行っていなかったので、夫婦の職場から比較的通いやすい不妊専門のクリニックに転院しました。婦人科で受診をしたときは、ほとんどが女性で男性が夫一人だったこともあり、とても居づらい雰囲気でしたが、専門病院ということもあり、夫婦で受診している方も多くて、少しほっとしたのを覚えています。同時に世の中にはこんなに悩んでいる人がいるのかと正直びっくりしました。

専門のクリニックではフーナーテスト(妊娠の可能性が高い時期にタイミングを取り検査をする)を2回ぐらい行いましたが、結果はよくなかったので、人工授精にステップアップすることにしました。その頃は子づくりのための義務の行為になり、段々と気まずい雰囲気になっていたので、人工授精にステップアップしたときは正直ホッとしました。

4回の人工授精に失敗し治療を休むことに

人工授精は合計4回行いました。人工授精にステップアップしたのだから、1~2回目のうちにできるだろうと楽観視していましたが、かすりもせずリセット。薬のせいなのかよくわかりませんが、記録していた基礎体温表も回数を重ねるにつれガタガタになっていきました。

そして、もし人工授精でできなくてステップアップすることになったら、費用が桁違いに掛かってきてしまうという焦りも出てきたのもこの頃です。毎日不妊治療のブログや情報を検索する毎日で、気が付けばそのことばかり考えて、今から思い返すとこの頃が一番精神的に不安定でした。

何のために治療をしているのか?本当に子どもが欲しいのか?毎日のように考えていました。

3回目の人工授精も陰性となり、本格的にステップアップを考えるようになりましたが、そのクリニックの先生は、私がまだ20代だったこともあり、ステップアップを勧めてきませんでした。でも、私自身としては、このまま人工授精を続けても、きっとできないだろうと何となく思っていました。

体外受精や顕微授精よりも価格が安いとはいえ、1回につき3万円は掛かります。このまま回数を重ね続けるよりもステップアップして確立を上げる方が良いのでは。何だかんだ決心がつかず、駄目元で挑んだ4回目も陰性で終わりました。

そして、夫にどうしたい?どうした方が良いと思う?と聞くと、体に負担が掛かるのは私だから、私の思うようにすれば良いと思うと。その回答を聞いて、非常に腹ただしくモヤモヤしました。迷っているから聞いているのに何で人任せなの?分からないなら一緒に悩んでくれないの?と。

その後、人工授精4回目の後は、治療をする気になれなかったので4か月程お休みをしていました。気持ちが落ち着いてきたので、そろそろどうするか考えなければと、再度夫に今後のことについて問いかけました。私の体のことは関係なく、自分はどうした方が良いと思っているのか教えて欲しいと。

夫の回答はもう少し人工授精をしても良いのではないか?とのことでした。勝手なものですが、その言葉を聞いて、ステップアップしようと決めました。結局、私の中で答えが決まっていて、ただ夫にもたくさん考えて悩んで欲しかっただけだったのです。ステップアップを決めてからは、割と行動が早かったと思います。

体外受精へのステップアップを機に転院

体外受精や顕微授精を行うには、必ず説明会に参加しなくてはならないので夫にも参加してもらいました。人工授精を行ったクリニックの体外受精の説明会に参加しましたが、いまいち私には合わないと感じ、夫もピンときていないようでした。

これは勘だったのですが、投薬による治療は何となく私には合わないのではないかと人工授精をしているうちに思ったのです。あとは自己注射が怖いということもありました。

できるかぎり自然周期の治療方針のクリニックということで、何で知ったかは思い出せませんが、都内の有名クリニックにたどり着き、その有名クリニックと近くにある同じ系列のクリニックの2か所の説明会の予約が運よく取れたので参加をしました。

結果的に私たち夫婦は、クリニックの待ち時間や営業時間、説明会の印象などのトータルで考えて、本家といわれる有名クリニックではなく、系列のクリニックに通うことに意見が一致しました。

1回目の採卵・移植は陽性判定が出るも流産に

体外受精・顕微授精では、人工授精ではない「採卵」があります。私が通っていたクリニックは無麻酔でしたが、我慢ができる痛さでした。先生や看護師さんたちも皆さん優しくてとても穏やかな気持ちで採卵の前後を過ごすことができたのを覚えています。

同時に夫の精子を採取したところ、やはり数値が悪く、体外受精ではなく顕微授精を行うことになりました。卵自体は3個ほど取れて、受精したのは1個。グレード3という5つのグレードの中で真ん中の位置でした。

受精卵を体内に戻し(移植)、あまり気にしすぎてもいけないと普通に生活をして、期待してもショックを受けると思い、フライング検査も我慢して判定日を待ちました。結果として陽性判定をいただけましたが、数値が低くて妊娠継続率30%と告げられました。移植してからルティナス膣錠を入れていたので、そちらもしばらく継続して様子を見ることとなりました。

数日後検査をすると少し数値が伸びている、ここから一気に伸びるかもしれないので、もう少し様子を見ましょうと言われましたが、私自身は恐らく駄目だろうなと半ば諦めていました。そして、やはり数値も微増で内診をした結果、流産ということを告げられました。

何という流産かはその時には動揺して聞けず、やはり駄目だろうと思っていてもどこかで希望をもっていたのか、涙が目にたまってくるのが分かりました。涙目になっているのを先生に見られなくて、先生から目をそらして早々に診察室を後にし、会計待ちのときも嗚咽がでそうなのを何とかこらえ、会計終了と同時にトイレに駆け込みました。

その後、夫にも報告して私の気持ちが落ち着くまで、次の治療はお休みすることにしました。

2回目の採卵・移植で無事に妊娠

ちょうど仕事も忙しく8ヶ月ぐらいは期間が空いたかと思います。同時期に友人も不妊治療をしていたので、一緒に子宝関連のスポットに行ったり旅行にいったりと気分転換ができ、また治療を再開する気持ちになっていきました。

クリニックへの通院を再開して、前回は自然周期でしたが、今回は先生の勧めでレトロゾールを使っての治療法で行うことになりました。レトロゾールとは、自然周期よりも獲得成熟卵の増加が期待でき、他の薬剤を用いる治療法の中でも、最もマイルドな排卵誘発効果を促す効果があるそうです。

工程は前回と同様で、まず採卵と精子の採取、そして精子の状態を見て体外受精か顕微授精にするかと決定します。私たちの場合は、今回も顕微授精一択を勧められました。

最終的に採卵の際に卵子が4個取ることができ、その後受精卵は2個できました。今回は2つともグレード1と良い結果でした。移植も終了し、今回はもしかしたらと希望を持っていましたので、判定日までにフライング検査を毎日のように行いました。

結果は陽性で、クリニックでも正式に陽性判定をいただき、8~9週目まで胎児の経過を確認して問題がなかったので、クリニックを卒業という形になり、2018年に無事第一子を出産いたしました。

第二子も顕微授精で妊娠

第一子を出産して子供が1歳を過ぎた頃から、第二子について考え始めました。

というのも、第一子のときに残りの1つの受精卵を凍結していたのです。仕事のことや夫婦の年齢、金銭的な問題など色々と悩みましたが、その残っている受精卵の移植を最後にするということで、最後の通院を決めました。通院に関しては、子供を連れていけないので実母や義母に見てもらえたので非常に助かりました。

通院は1年半ぶりということと、色々とシステムが変わっていて戸惑いましたが、クリニックの温かい雰囲気は変わっていませんでした。問診で今回は自然周期を提案され、凍結胚を融解して問題がなければアシステッドハッチングをして、移植するという流れになりました。

結果は陽性で順調に成長して、2020年に無事第二子を出産いたしました。

さいごに

最後に不妊治療を通して感じたことですが、昔に比べればマシなのでしょうが、やはり未だに不妊の原因は女性にあるという認識と不妊治療に対するネガティブなイメージが根付いているということです。私も実の両親に、治療に対する知識がない故に色々と言われましたが、治療をしたことによってかけがえのないわが子たちに出会えました。

あとは、夫婦間での妊活に対する意識の擦り合わせが本当に大事だと思いますので、これから妊活をしていく過程でステップアップが必要な場合は、よく話し合うことが大事だと実感しました。

ももちゃん
みなさまの妊活がうまくいくことをお祈りしております。

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