妊活あれこれ

盛り上がる中国の妊活!中国の妊活事情と中国で中心となっている妊活の方法とは?

みなさんは日本以外の国の妊活についてどのようなイメージをお持ちでしょうか。

国が変われば妊活においてもその国ならではの事情が見えてきます。

 

ここでは中国に住んで妊活を経験された方からの体験談と中国の妊活事情をご紹介させていただきます。

 

中国では近年妊活が盛んになってきていますが、それにはいったいどんな理由があるのでしょうか。

 

中国の妊活事情の変化

一人っ子政策の終了

みなさん「一人っ子政策」って聞いたことがありますよね。

学校の授業やニュースなどでよく耳にしたことがあるかと思います。

 

中国では一人っ子政策により、36年ものあいだ一組の夫婦につき一人の子どもしか持つことができませんでした。どれだけ子どもが好きな夫婦でも第二子を妊娠することは認められず、万が一第二子を出産した場合は罰金が取られるというとても厳しい政策でした。

 

しかし、2015年になると長年続いた一人っ子政策が廃止され、一組の夫婦で二人まで子どもを持つことができるようになりました。いわゆる「二人っ子政策」と言われています。

 

一人っ子政策の廃止から5年経ったいまでは街中で兄弟児を見かけることも珍しくありません。中には大きく年の離れた兄弟も目にしますが、これは一人っ子政策のあいだに第一子を出産した30〜40代の夫婦たちが、二人っ子政策の解禁を受けて第一子出産から長い時間を経て第二子を授かったためです。

 

一人っ子政策の廃止に一番歓喜したのは、このような第二子を強く望んでいるものの政策上認められずに妊娠を諦めていた夫婦たちでしょう。二人っ子政策解禁のニュースが流れた後には多くの夫婦のあいだで第二子についての話し合いがなされたようです。

 

一般的に生殖能力の下がると言われている30〜40代の夫婦にとって、第二子を妊娠することは20代の人々に比べてハードルが高いです。そのような高齢になった夫婦が不妊治療クリニックに通ったり普段の生活の中で子どもを授かりやすい身体作りを心がけたりと、中国で妊活をする人が増加しました。

経済発展に伴う不妊

近年、中国では経済発展にともない自身のキャリア構築のために結婚を遅らせる男女が多く晩婚化が進んでいます。

また、長時間労働や休日出勤などの過労が常態化していることや、健康的な食事や十分な睡眠が取れていないことなど、仕事からくるストレスによって本来妊娠の割合が高い世代にも不妊が広まっています。

一人っ子政策の廃止、晩婚化、過労などの多元的な理由により、中国ではここ数年幅広い年齢層の人々が妊活に臨んでいるのです。

 

中国の病院事情

中国では不妊治療クリニックに関わらず、優れた病院や医師は北京や上海、広州などいわゆる大都市に集中しており、各地に住む不妊治療を希望している夫婦がより良い治療を求めて都市部の病院へと集まります。それにより患者の数は増え、数ヶ月後の予約しか取れず、思うように治療を受けられない夫婦も少なくありません。また、中国の不妊治療は遅れていると言われており、治療を待つ時間ばかりが長く成果は得られないといったことも少なくないようです。

 

中国では日本と同様、不妊治療にかかる費用は保険ではカバーされないので、金銭面から治療を受けることのできない夫婦も多くいます。

 

海外で不妊治療

中国での不妊治療はまだ発展途中であり、中国国内での治療に見切りをつけて海外の不妊治療専門のクリニックへ希望を見いだす夫婦も多くいます。不妊治療の進んだタイやアメリカへ行き治療を受けるのです。

 

では、なぜタイなのでしょうか。中国の体外受精の成功率が約30%であるのに対し、タイはそれを大きく上回る60%と高い成功率を誇っています。アジア諸国の中でも生殖治療の発展が著しいのです。また、米国などの医療費の高い国に比べて治療費用が安く抑えられることから、タイでの不妊治療を選ぶ中国人が増えています。

 

親からのプレッシャー

中国の女性は大学を卒業して社会に出るようになると、両親から結婚を急かされるようになります。

親が勝手にお見合いをセッティングする、なんてこともしばしばです。中国では孫の面倒を見ることがリタイア後のある種のステイタスのようにされており、結婚したら子どもはまだかと双方の親から孫をせがまれるようになります。

 

結婚や出産を夫婦の自主性に任せるというという先進的な考えを持つ人は中国ではまだまだ少ないのが現状で、親からのプレッシャーに根負けして妊活をはじめ、不妊治療クリニックへ行く夫婦も少なくありません。

 

出産後は共働きの夫婦に代わって両親が孫の面倒を見るために同棲する家族は少なくありません。中には妊活の時期から一緒に住み、両親が夫婦の食事の面倒をみたりする家庭もあるようです。そこまでして妊活に臨むのは社会が子育てしやすい環境があるためですが、孫の面倒が見たいがゆえの両親からのプレッシャーは相当に大きなものです。

 

このように、中国では社会情勢が妊活に大きく関係しており、不妊治療を必要とする人が減ることはないでしょう。すべての妊娠を望む夫婦へ治療が行き渡るように、国内の不妊治療の早期の発展が望まれます。

 

中医学に基づいた中国の妊活

中国は日本とライフスタイルが似ている一方で、中医学(中国伝統医学)が生活に根付いており、中医学の考えをもとにした生活習慣も多く見られます。

 

妊活においても中国ならではの方法があり、きっとみなさんの生活の中で実践できることが見つかるでしょう。中国在住のわたしから見えた中国の伝統的な妊活についてご紹介します。

 

まずは身体作りから

栄養バランスの整った食事、適度な運動、十分な睡眠、禁酒・禁煙が妊娠をする上での基本的な心得であるのは中国でも同じです。

それに加えて中国ではどのような方法が試されているのかを見てみましょう。

 

身体を冷やさない

妊娠に限らず、健康体でいるためにとても大切なことです。

 

中医学では冷たいものを摂取することは厳禁で、一年中冷たいものを口にしないと徹底している人も多く、マイボトルにお茶を入れて持ち歩いている人をよく見かけます。学校やショッピングモールなどどこにでも無料の温水サーバーが設置されており、飲食店でも熱いお水が提供されますし、普段の生活の中でもお湯を飲むようにとよく言われます。

 

妊娠したいと思う女性にとって身体を温めることは大変重要です。普段着るものにも気をつけていて、夏はもちろんみんな涼しい格好をしていますが、冬になると一転して暖かい格好をするようになります。日本人の女性が真冬に生足でスカートというのはよく見かけますが、これを見た中国人はびっくりするそうです。

 

最近では中国でも同じような格好を見かけますが、よく見ると中国人の女性は生足ではなくて、厚めの肌色のタイツを履いているのです。おしゃれも大事だけど冷え対策も怠らないのが中国ならではです。

 

また女性は生理中にアイスや冷たい飲み物は取ってはいけないと言われています。生理中は本来身体が弱っている状態であり、極度に冷たいものを摂取すると生理痛を酷くする可能性があるからだそうです。

 

食べるものを注意する

中国のスーパーには健康食品が多く並んでいて、普段から多くの人が好んで食べます。妊活中に健康維持のために食べるといいと言われているのは、スープ類、葉酸、ナツメ、紅糖水、黒豆などそのほかにもさまざまな物がありますが、この中から紅糖水とはどういうものかをご紹介します。

 

紅糖水とは赤糖をお湯で溶かしたもので、ナツメや生姜を入れることもあります。赤糖はあまり聞き慣れませんが赤褐色をした砂糖の一種です。身体を温めたり生理痛を和らげたりする効果があり、妊活中に飲むことで子宮が温められ妊娠のしやすい身体を作ると言われるポピュラーな飲み物です。自分で作ることもできますし、粉末状のものを溶かすことで気軽に飲めるものもあります。

 

妊活準備としての漢方と鍼灸

中国では中医学が西洋医学に負けず劣らず盛んですが、中医学の病院だけでなく漢方に特化した薬局もあり、病気ではなくても日常的に漢方を飲んで身体の調子を整える人が多くいます。中医学に基づいて配合された漢方を煎じて煮出したものを飲むことで徐々に身体に良い効果が現れはじめます。

 

月経不順や元々持病のある人が妊活前に漢方を飲んで身体を良い状態にしておくことは妊娠に効果的であり、妊娠するために漢方を飲む、と言うよりは妊娠しやすい身体作りをするためと言うのが適切かもしれません。

 

処方された漢方を服用して身体が調整されたあとは、食事による栄養摂取や運動、十分な睡眠をとることを基本に健康的な生活を送ることが必要です。

 

また中国鍼灸にも妊娠を促す効果があると言われています。先にも妊活で身体を冷やさないことは大切であると述べましたが、不妊の原因の一つは「冷え」であり、鍼灸では冷え性を改善することができます。体外受精と併用する場合が多く、体外受精の前後に鍼を施すことで着床率を上げる効果の期待できる治療の一つです。

 

 

夫婦で妊活!

中国では夫婦で協力して妊活に臨むことが重要視されています。共働きの夫婦が多いですが、会社の休みを合わせて一緒に病院へ行き検査をすることは一般的なようです。

 

北京在住の友人は晩婚だったこともありしばらく妊娠できなかったそうですが、夫婦で揃って検査へ行ったそうです。夫婦ともにとくに問題のある箇所はなく、お互いに晩婚だったので生殖機能が低下したため妊娠の可能性が低くなっているという結果だったそうです。その友人はその後、旦那さんと一緒に漢方を服用して身体の調子を整えることで子どもを授かりました。

 

不妊は女性だけに原因があるとは限りませんから、夫婦でどこに原因があるかを知って協力して不妊治療に取り組むことができるのはとても大切なことですよね。

 

まとめ

中国ならではの妊活術をいくつかご紹介しましたが、参考になるものはありましたか?

日本でも白湯を飲むことが健康にいいと言われて実践されている方がいらっしゃいますよね。手軽に始められそうなものからぜひ試してみてください。

ももちゃん
みなさまの妊活がうまくいくことをお祈りしております。

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