今回は26歳で妊活を開始された方の体験談をご紹介いたします。
結婚後すぐに子供が欲しいと妊活を開始するも、卵巣や甲状腺に病気が見つかり、なかなか妊娠に至ることができなかったそうです。旦那様の協力もあまり得られず心が折れそうになるも、妊娠のためにできることは何でも試し、タイミング法で無事に妊娠されたそうです。
ぜひ最後までお読みください。
プロフィール
名前:Akariさん(仮称)
妊活時の年齢:26歳
妊活期間:約1年間
不妊の要因:多嚢胞性卵巣症候群、無痛性甲状腺炎
不妊治療:タイミング法
治療費:約15万円
目次
妊活したいのに排卵日がわからない?
私は25歳で年同棲していた彼と結婚しました。夫は34歳でした。
夫は、子供は自然に任せてできればよいと言い、妊活にはあまり積極的ではありませんでしたが、私が早くお母さんになりたかった気持ちが強かったのと生理不順で不妊かもしれないと心のどこかで思っていたので、すぐに自己タイミングでの妊活をはじめました。
まずはアプリを使った排卵予測を使って2ヶ月間タイミングをとりました。しかし生理周期が不安定だったこともあり、正しいタイミングがとれているのかもわかりませんでした。そこで、ネットで色々検索した結果、基礎体温と排卵検査薬を使ってタイミングをとることにしました。
さっそく基礎体温計を買って毎日測りグラフにしました。なんとなく二層にはなるものの、いつが排卵日なのかは自分では判断ができませんでした。
次に排卵検査薬を試しましたがいつ検査しても陽性反応が出て、結局いつが排卵日なのかははっきりとはわかりませんでした。後でわかったことですが、私は多嚢胞性卵巣症候群という排卵障害を持っていて、排卵検査薬が常に陽性になるようです。
結婚から1年後に不妊治療を開始
そんな自己タイミングを約1年間続けました。
来月こそは妊娠できるかもと中々不妊治療に踏み切れませんでしたが、同じ年に結婚した友達皆から妊娠報告を受けたのをきっかけに不妊治療の検査を受けることを決めました。家から通いやすく、保険適用で初期の検査を行ってくれる不妊治療のクリニックを探し予約をしました。
一通りの検査を受けた結果、ホルモンなどは異常はありませんでしたが、多嚢胞性卵巣症候群だということがわかりました。
これは、通常卵胞は1周期に1個だけ育つはずが卵巣の中にいくつもの卵胞があり、排卵しにくくなるという排卵障害らしいです。それでも、排卵さえしていれば自然妊娠の可能性はもちろんあります。ちなみにこの多嚢胞性卵巣症候群は生理不順や生理周期の長い人に多いみたいです。
卵胞を育てるためクロミッドという排卵誘発剤を処方してもらい、クリニックに通って卵胞の成長具合を確認します。治療を始めてから最初の周期だったこともあり、排卵時期に4~5回ほど、こまめに卵胞チェックに通いました。
この頃フルタイムのパートはしていましたが、とても融通がきく会社で、急な休みの調整などができたのでとてもありがたかったです。
妊娠反応と化学流産
クロミッドの薬が効いたのか、左に2個、右に1個の卵胞が育ちました。排卵を促進するHCG注射を打ってもらい、排卵予定日2日前と排卵日当日にタイミングをとりました。その結果、妊娠することができました。
嬉しい気持ちいっぱいでクリニックに電話し、胎嚢確認の予約をとりました。卵胞がいくつか育っていたから双子かもしれないとワクワクしていました。
4週6日の内診では胎嚢はまだ見えず、時期が早すぎるからだろうと言われ、5週3日にまた内診に行きましたが胎嚢は確認できませんでした。
化学流産という言葉が頭をよぎり、不安で不安で毎日妊娠検査薬で陽性反応を確認して安心していました。ですが5週6日の診察でも胎嚢は見えず、内診後に家に帰ってから生理痛のような腰痛と出血があり、すぐに化学流産してしまったとわかりました。覚悟はしていたので出血があっても冷静でした。
しかし、夫に化学流産してしまったことを伝えているうちに流産してしまった実感がわき、涙が止まらず夫にしがみついて何時間も泣き続けました。
その後、クリニックで子宮に赤ちゃんが残っていないことを確認し、次のタイミングは一周期開けることと、化学流産は流産のうちに入らないことの説明を受けました。一度私の中に命が宿ったのに、妊娠にカウントしてもらえないことが悲しくてたまりませんでした。
一度目の失敗をバネに前向きに妊活を再開
悲しみもありましたが、今回妊娠反応が出たからタイミングさえ合えばまたすぐに妊娠できると、いう希望も持てました。実際、化学流産後3ヶ月以内に妊娠する人が多いというネット記事を読み、次こそはと思っていました。ですが中々妊娠に至れませんでした。
3ヶ月ほどした頃、子宮卵管造影検査というものを受けました。そこで右の卵管が詰まり気味だということがわかりました。
ですがこの検査後6ヶ月は妊娠のゴールデン期間と呼ばれており、妊娠の確率がぐんとあがることで有名なのです。私はこの6ヶ月にかけようと意気込んでおり、温活や食事改善、妊娠しやすいジンクスを試す、夫にも亜鉛サプリを飲んでもらうなどできることはなんでも試しました。
また、この頃、夫の仕事の都合で関西から関東に引っ越すことが決まり、私はパートを退職しました。
仕事を辞めたら妊娠した、引っ越したら妊娠した、というのは妊活中の人たちの間ではとても有名な話だったので、もしかすると私もこれを機に妊娠するかもしれない。そんな期待で胸がいっぱいになりました。
新たな病気の発覚と孤独な妊活のストレスがMAXに
でも妊娠反応は中々出ず、別で通っていた甲状腺専門の病院で無痛性甲状腺炎だと診断されました。
一時的に甲状腺ホルモンの値が変動し、今妊娠しても流産する可能性がすごく高いので3ヶ月間ほど妊活はストップしてくださいと言われたのです。ゴールデン期間の残りがちょうど3ヶ月間だったので半ば諦め、休むことを決断しました。
次妊活を再開できる頃は病院に通い出してからちょうど1年です。
今までは夫が病院に行くのを嫌がり、人工授精にも乗り気ではなかったので一人で病院に通い、タイミング法で頑張ってきましたが、なかなか結果も出ず心が折れてしまいました。
夫は子供が欲しくないわけではないのですが、タイミングをとる日を伝えても「はい」と冷たく返事をするか「今日はしんどいから無理、明日にして」など、とても不妊治療に積極的ではなく、理解しようともしてくれませんでした。それどころか、不妊治療の話をされるだけでも嫌がります。
妊活仲間がいれば私の気持ちももう少し楽だったのかもしれません。
それでも排卵日は変わらないし、排卵日にタイミングをとらないと妊娠する可能性はありません。怒りや悲しみを押し殺して夫の機嫌を損ねないようにすることを一番に、排卵日の伝え方を工夫したり、精子にいいとされる食事をこっそり取り入れたりしていました。
そんなことを毎月していたら私の気持ちはもう限界に。
最後のタイミング法を成功させるために
3ヶ月休んで、一回タイミング法を試したら人工授精に進もう、と決めました。
実はクリニックの先生からは体外受精も進められていたのです。ですが、体外受精をするほどの貯金は私にはなく、人工授精も3回ほど挑戦したらもう諦めようかと思いはじめました。同時に3ヶ月後、万全の状態でタイミングをとれるように、自分でできることをしようと決めました。
私は3ヶ月の間、できるだけストレスをためないようにする、食べたいものを食べる、毎日1万歩のウォーキングをする、温活をする、毎日お風呂につかるなどの妊娠にいいとされることは全て行いました。
また、夫には精子にいいとされる亜鉛をとってもらうため牡蠣料理を毎日食卓に出し(以前飲んでもらっていた亜鉛サプリは精神的苦痛だと言われてすぐにやめました)、夫のストレスもあまり溜めないように、とにかく穏やかに過ごしました。
覚悟を決めた最後の一回で無事に妊娠!
そしてついに最後のタイミング法です。
クリニックに通い、卵胞は左に2つ育ちました。内膜も十分な厚さがあり、前の私なら期待に胸を膨らませていたかもしれません。ですが前回の妊娠から1年間、かすりもしなかったので半ば諦めていました。それでも、可能性を少しでも増やすべく、排卵日1週間前から排卵後まで4回ほどタイミングをとりました。
クリニックで排卵確認もし、生理が来てしまった時のための来月分の排卵誘発剤も処方してもらいました。「後は次の生理を待って人工授精をするだけ」「人工授精にステップアップしたら、排卵に合わせて何回もタイミングをとらなくて済む」そう思いながら、期待しないようにしていました。
生理予定日前になると生理痛のような腰痛があり、胸のハリや体がぽかぽかするといった妊娠初期症状も一切ありませんでした。基礎体温もガタガタで今回もまたダメだった、生理予定日前に一人で大泣きしました。
生理予定日2日後、諦めてはいましたが一つ妊娠検査薬が余っていたので検査して陰性を確認し、お酒でも飲もう、なんとなくそう思って検査してみました。すると結果はうっすら陽性になったのです。
手が震えるほど喜んだと同時に、また化学流産するかもしれないという不安でいっぱいになりました。偽陽性かもしれないとまで思いました。
次の日から毎日妊娠検査薬を試しました。だんだん陽性反応が濃くなっていきます。しかし、また流産するのではないか思うと素直に喜べず、夫にも報告することができませんでした。そんな私を安心させてくれるかのように妊娠検査薬はどんどん濃くなり、1週間後にはついに判定線が確認線より濃くなる逆転現象になり、ここで夫に妊娠したことを報告しました。
その後胎嚢確認、心拍確認と順調にクリアし、念願の母子手帳をもらうことができました。それでも、安定期に入るまでは順調に喜べず常に不安を感じていました。その後は順調に妊婦生活を送り、元気な女の子を出産し、もうすぐ2ヶ月になります。
治療にかかった費用について
今回の不妊治療にかかった費用は1年間の通院でのタイミング法、サプリや妊娠検査薬など含め15万円ほどだったと思います。私の通っていたクリニックはタイミング法と一通りの検査は保険適用だったのですごく助かりました。
今回無理なら人工授精にステップアップしようと決めたすぐの妊娠でしたから、本当に奇跡だったと思っています。きっと赤ちゃんはタイミングを見て私たちのところへ来てくれたと今になっては思います。
おわりに
私は26歳で不妊治療をはじめました。20代だからまだ大丈夫と思っている方もすごく多いと思いますが、クリニックに訪れることに早すぎることはないと思っています。
私自身、1年間は自己タイミングで妊活に励んでいましたが、もっと早く不妊治療に踏み切ればよかったと感じています。妊活時期が長くなればなるほど私も夫もモチベーションが下がり自信も失っていくのです。
自己タイミングを半年続けても結果が出ない、月経不順などがある方は、あまり意気込まず、気軽な気持ちでクリニックに行ってみることをお勧めします。また、不妊治療や妊活について気軽に話せる人がいるだけで気持ちはとても楽になると思います。
私にはそのような相手がいなかったので、いろんな方の妊活ブログを読んでこんなに辛いのは私だけじゃないんだと元気をもらっていました。
先の見えない不妊治療を続けていく中でストレスをためない、リラックスするなんてことはほぼ不可能ですが、気分転換できるものを見つけるだけで心が楽になると思います。
妊娠に良いとされることは、ジンクスを含めてなんでも試しました。ちなみに★マークのものを妊娠するまでずっと続けていました!
・高温期にパイナップルを食べる
★子宝神社に行く
・妊娠中の友達に会う
・高温期に基礎体温を測るのをやめる
★ピンクのものを身につける
★毎日トイレ掃除をする
★玄関を綺麗にする
・今期絶対妊娠すると毎日日記に書く
・妊活を忘れる(実際には忘れるなんて絶対に無理なので忘れたフリ)
★町で妊婦さんを見かけたら拝む
★部屋に花を飾る
★タイミング後腰を高くあげて寝る
★毎日朝カーテンを開けて、暗くなる前にカーテンを閉める(これは風水です)