妊活の準備

妊活中の女性が虫歯を治すべき理由とは?妊娠と虫歯の関係性と治療の必要性を解説!

「どうして妊娠前に虫歯を治した方がいいの?」
「虫歯は生まれてくる赤ちゃんにも移るって本当?」

妊活中の女性の皆さんの中には、歯の治療の問題で様々な疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?

この記事では、妊娠の準備をしている女性のために、妊娠前に虫歯を治療するべき理由をわかりやすく説明します。

この記事を読めば、以下のポイントを理解することが出来ます。

記事のポイント

・妊活中に歯の治療をするべき理由
・妊娠中に虫歯が増加する原因
・妊娠中の虫歯治療の特徴

妊娠と虫歯の関係で気になることがある方は、ぜひ最後まで読んでみて下さいね。

 

妊娠前に虫歯などの口腔ケアが必要な理由

昔から「妊娠前に歯の治療が必要」とよく言われていますが、これは事実です。では、なぜ妊娠前に歯の治療をしておくことが大切なのでしょうか。まずは、その理由を3つに分けて解説します。

1.妊娠中は虫歯・歯周病が増えやすくなるから

妊娠前に歯の治療が必要な理由の1つは、妊娠中は虫歯・歯周病が増えやすくなるからです。
実際、妊娠中になんらかの歯の治療を受けた人のうち、妊娠中に虫歯の治療をしたと答えた人は60%以上という調査結果もあります。(妊娠・出産・育児サイト「ベビカム」による調査、参考サイト:「ベビカムリサーチ」

妊娠中の女性は、主に以下のような原因から虫歯が増えやすくなります。

詳細は後述いたしますので、ざっくりと頭の中に入れておいてください。

妊娠前に虫歯・歯周病が増える主な原因

・女性ホルモンの分泌が活発になる。(女性ホルモンを好む虫歯菌が増殖しやすい)
・つわりにより歯磨きが困難になる。(虫歯菌を取り除きにくい)
・食べつわりにより常に何かを食べている。(虫歯菌の餌となる物が常に口にある)
・甘いものや酸っぱいものが食べたくなる。(歯を溶かしたり虫歯菌の餌になる)

 

2.妊娠中は虫歯・歯周病の治療が困難だから

妊活中に虫歯などの治療をしておくべきもう1つの理由は、妊娠中は歯の治療が困難だからです。

妊娠中に虫歯や歯周病になった場合、治療ができるのは安定期(5か月から8か月)ごろです。妊娠の時期によってはレントゲン撮影や投薬などの治療ができないなど、治療の範囲が限られます。
また、妊娠中、人によってはつわりで口の中に器具を入れられるのが辛かったり、お腹の膨らみによって治療の体勢が大変な場合もあります。

このような理由から、妊娠中の虫歯の治療は困難であるため、妊活中に虫歯の治療をしておく必要があります。

 

3.出産後、赤ちゃんに虫歯が移るから

出産後に子供に虫歯が移ることも、妊娠前に虫歯を治療しておくべき理由の1つです。

虫歯は細菌の感染によって引き起こされる歯の病気の一種です。生まれたての赤ちゃんは、本来虫歯菌を持っていませんが、母子感染によって子供が虫歯になるといわれています。

日本では、大人の約90%が虫歯の原因菌を保有しており、子供が虫歯に悩まないようにするには、妊活中の虫歯治療は必要です。妊活中の女性、そして育児に関わる全ての人が虫歯の治療をする意識を持ちましょう。

妊娠中に虫歯・歯周病が増えやすい理由

妊娠準備で虫歯の治療をするべき理由を説明しました。そのうち、妊娠中に虫歯が増えやすい原因について更に詳しく解説します。

■原因1:女性ホルモンは歯に悪影響があるから

妊娠中の女性のように、女性ホルモンの分泌が活発になると虫歯ができやすくなるといわれています。
卵胞ホルモンは歯周病菌の増殖を促す作用があります。妊娠中、女性のカラダでは妊娠していないときと比べて10倍の女性ホルモンが分泌されているため、妊娠が成立する前に歯科医院で口腔ケアをしておきましょう。

 

■原因2:つわりにより歯磨きが困難になるから

妊娠初期、つわりがひどく歯磨きが困難になる女性も多くいます。強い吐き気のためどうしても歯ブラシを口に入れることが苦痛に感じたり、歯磨き粉の味を受け付けなかったりなどの理由から、丁寧な歯磨きが困難な場合が多いです。歯の磨き残しによるプラークが蓄積されることで、虫歯や歯周病の菌が口腔内に広がりやすくなり虫歯や歯周病ができやすくなります。

 

■原因3:食べつわりにより常に何かを食べているから

妊娠中、つわりによる吐き気が強い人がいる一方、食べていないと気分が悪く感じる症状であるたべつわりがひどい人もいます。食べつわりがひどい場合、不快感をおさえるために常に何かを口に入れていることで口腔環境が悪くなり、虫歯菌や歯周病菌が繁殖してしまうのです。

 

■原因4:甘いものや酸っぱいものが食べたくなるから

妊娠をすると味覚が変化することは知られていますよね。とくに、酸っぱいものや甘いものばかりが食べたくなる女性は多いです。酸っぱい食べ物は歯のカルシウムを溶かす性質がありますが、通常は唾液による回復力で溶けた歯を再生しています。しかし、妊娠中は常に酸っぱいものを食べてしまうなど、通常よりも摂取量が増えることで歯へのリスクが高まるのです。
また、甘いものの摂取が増えることも虫歯の原因となります。虫歯菌にとって、歯に付着した糖分は格好のエサです。糖分は歯にくっつきやすい性質があるので、唾液による回復よりも先に虫歯菌の増殖の原因になってしまいます。

 

妊娠中の虫歯・歯周病治療のタイミング

妊娠中、時期によっては歯の治療ができない場合があります。治療が好ましい時期は、安定期の妊娠5か月から8か月ごろです。

妊娠初期(1か月から4か月ごろ)はつわりがひどかったり、体調が安定しなかったりする方が多いため、どうしても痛みが強い場合の応急処置を除いては治療を控えます。

妊娠後期(8か月から10か月ごろ)は、体調にあわせて治療が可能な場合もあります。歯科医と相談しながら治療計画を立てることになりますが、お腹の膨らみで治療の体勢がとりにくいことが多く、緊急の場合を除いては出産後の治療となるケースが多いです。


■安定期に受けられる治療
※母体の状態によっては治療が受けられないこともあります。妊活中・妊娠発覚後に歯のことで気になることがある場合、早めに歯科医と相談してください。

1.エックス線撮影
歯科用のエックス線撮影であれば、防護エプロンの着用により赤ちゃんの被爆を軽減することで撮影が可能です。撮影場所がお腹から離れているため、赤ちゃんへの影響は心配しなくても良いと言われていますが、極力避けるべきでしょう。

2.局部麻酔
歯の治療に使われる麻酔薬は局部麻酔です。こちらも妊娠中に使用しても赤ちゃんへの影響はほぼないと言われています。痛みによる妊娠中のストレスを緩和することを目的に、安定期は投与した方が良い場合があります。

3.抜歯
安定期かつ、痛み止めや抗生物質などといった薬の種類を選べば、抜歯をすることも可能です。しかし、抜歯後の痛みや腫れからくる感染やストレスを考えると、避けられるのであれば出産後に抜歯をする方が良いでしょう。

妊娠中は、治療内容や使える薬に様々な制限があります。妊娠中は歯の治療に適した期間とは言いにくいので、虫歯や歯周病などの治療は妊活を始めるときに済ませてしまうことをおすすめします。

 

まとめ

妊娠中の虫歯・歯周病治療について解説しました。妊娠中は歯の治療をすることが困難であるため、これから赤ちゃんを迎える準備を始める方は、早めに歯科医を受診して治療を済ませましょう。
生まれてくる子供に虫歯菌を移さないためにも、妊活と並行して歯の治療をしていきましょう。

ももちゃん
みなさまの妊活がうまくいくことをお祈りしております。

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