妊活の体験談

【体験談035】不妊は女性だけの問題じゃない!不妊の原因は無精子症。夫婦で協力しながら顕微授精で無事妊娠された体験談をご紹介。

体験談の画像35

今回は20代後半で妊活を開始された方の体験談をご紹介いたします。

クリニックを受診したときには、不妊の原因は自分にあるのだろうと思っていたそうです。しかし、不妊の原因は旦那様の無精子症。自分は健康な体にも関わらず投薬や注射に耐えなければならないことにストレスを抱えることもあったそうですが、無事に顕微授精で妊娠されました。

ぜひ最後までお読みください。

プロフィール

名前:Keikoさん(仮称)

妊活時の年齢:20代後半

妊活期間:約1年間

不妊の要因:非閉塞性無精子症

不妊治療:顕微鏡下清掃精子採取術、顕微授精

治療費:約100万円(内、助成金30万円)

不妊は誰にでも起こり得る問題

私は小さいころからお嫁さん、お母さんになるのが夢でした。大好きな人と結婚して、大好きな人の子供を産み、育てたいとずっと思っていました。

そして大人になり、大好きな人と出会い、結婚することができました。誰から見ても順風満帆に見えた結婚生活でしたが、次は子供を…と思ったときに最大の危機が起こりました。

私は、健康で妊娠できる身体です。それなのに、不妊治療を受けました。

不妊の原因は女性だけのものではない

私たちは現在30代の夫婦です。昨年、顕微授精で授かった念願の第1子を出産しました。妊活を開始したのは結婚後すぐ、まだ20代後半でした。

最初の頃は自己流の妊活をしており、葉酸のサプリメントを飲んだり、妊活のアプリを使って基礎体温などを入力し、排卵日をめがけて性行為をしたりしていました。周りの友人もそれで妊娠していたので私たちもすぐ子供ができると思っていました。

しかし、夫婦ともに妊娠を望んでいましたがなかなか妊娠せず、妊活を開始してから2年のタイミングで不妊治療のクリニックへ行ってみることにしました。

私たちが住んでいる街にはたくさんのレディースクリニックがあったのですが、不妊治療に特化したクリニックかつ、実績のあるところを調べました。また、何度も通うことになると思ったので、アクセスのしやすさも重視しました。

クリニックでは最初に様々な検査をし、どこに問題があるのかを調べました。

私は、子供ができないのは、自分自身に原因があると思っていました。自分に原因があることをはっきりと突き付けられるのは怖かったですが、2年間の自己流妊活の間に、検査の結果重大な欠陥が見つかったとしても子供が欲しい!どんな努力でもして見せる!と相当な覚悟を持つことができました。

ところが、検査の結果、私には何も異常は見つかりませんでした。健康そのもので、いつでも妊娠できるといわれたのです。

一方、夫の検査で重大な異常が見つかりました。何度採精しても、精子が採れないのです。夫は「無精子症」でした。

無精子症は2種類あり、夫は精子をうまく作ることができない非閉塞性無精子症でした。

こうなった場合、不妊治療でできることは顕微授精しかありません。投薬などで治るものではないそうで、精子を採取するためにMDTESE(顕微鏡下清掃精子採取術)という手術を受けることになりましたが、夫の場合は成功率がかなり低いと言われました。

そこから顕微授精をすることになるので、妊娠・出産まで進むのは厳しいと説明を受けました。

子供を産めないかもしれない不安

タイミング法、そのあとの体外受精…というステップを踏む、と書いてある妊活本はすべて意味のないものになりました。

まさかの展開、夫の子供を産めない可能性の高さに愕然としました。自己流妊活の2年間は全くの意味のないものと分かり、その間不妊で悩んで苦しんだ日々は無駄であったことに悲しくなりました。

もし、夫の手術がうまくいかずに子供が埋めないとわかったら、私たちはどうなるのだろうと毎日夜も眠れずに考えました。私の頭の中には「離婚」の二文字もありました。この人の子供が欲しいと思ったから結婚したのに、この人との子供はできないかもしれないと自分の選択を後悔しました。夫に対して優しく接することができませんでした。

その後MDTESEは無事成功し、少量ながら精子を採ることができました。そこで今までの思考を悔い、手術を受けてくれた夫に感謝しました。

もう絶対に夫を責めない、夫のせいで無精子症になったわけではない、次は私が頑張る番だと気合を入れなおしました。

つらい投薬・自己注射を乗り越えて無事妊娠

しかし、いざ私の投薬・自己注射が始まると、その気合もどこかへ行ってしまいました。

子供を得るためならばなんにでも耐えてみせる!と決意していたはずでしたが、自分には全く問題がないのにも関わらず、薬漬けになり、毎日おなかに針を刺すのは想像以上に辛く、周囲にあたってしまいました。

精神状態も可笑しく、いきなり泣き出したり、怒り出したりすることは日常茶飯事でした。自分ではどうしても制御できない悲しみや怒りが心の中で湧き上がってきたのです。

体重も5キロほど増えました。その間、夫は献身的に支えてくれましたが、当時の私はそれが当たり前だと思っていました。誰のせいでこんな治療をしていると思っているのだ、と心の中で叫んでいました。

採卵を終え、受精させて、何個かの胚を作ることに成功しました。そこまで来てようやく気持ちも落ち着いたように感じました。あとは子宮に受精卵を戻すだけ、ここからは普通の妊娠と同じだと思いました。

できる限り丁寧な生活を送るよう心掛け、妊娠を継続することができました。そして昨年無事出産に至りました。

金銭面の問題もストレスの一因に

不妊治療の期間は1年、治療費はトータルで100万円程でした。

市町村の補助が30万円程出たこと、夫の両親がお金を補助してくれたこと、1回目の顕微授精で妊娠できたことで、家庭が財政難になることはありませんでしたが、何の補助も援助もなく不妊治療(特に高度生殖補助医療)を続けていくことは相当な負担になります。

金銭的な面での負担はもちろんですが、必ず成功するという確約があるわけではないので、お金を溝に捨てることになるのではないか、無駄になるのではないかという不安が精神面への負担になっていました。

まとめ

私たちは不妊治療をしてよかったと思っています。

子供を授かれたこともそうですが、この治療を受け共に乗り越えることができたことで夫婦の絆はより確固たるものになりました。自分の精神的な未熟さに気づき、夫の底知れぬ優しさにも気づくことができました。絶対に夫を手放したくはないと思っています。

私たちの場合は自然妊娠の確率は0なので、もし2人目を考える場合は必ずまた不妊治療をしなければなりません。またあの治療に耐えられるかは不安で自信がなくなる日もありますが、あの不妊治療を経て得た受精卵たちは、冷凍保存されクリニックで今か今かと出番を待っています。

なお、主人が通った病院では入院必須で、2泊3日の手術でした。1日目は最終的な検査と説明、2日目に手術、3日目は異常がないかの診察と退院でした。MDTESEの前には投薬などの治療は行っていません。

主人は少し落ち込んでいましたが、あまりそのことを考えないようにしていたようです。深刻に悩んでも仕方がないと思っていたようで、今できること(仕事など)を精一杯やろうと考えていたそうです。私の目から見ても、なんで落ち込まないんだろう??と不思議なくらいケロッとしていました。

ももちゃん
みなさまの妊活がうまくいくことをお祈りしております。

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