妊活の体験談

【体験談060】二回の流産で不育症外来を受診。潜在性甲状腺機能低下症を治療しながら妊活を進め、無事に妊娠された30代前半女性の体験談。

体験談の画像60

今回は30代前半で妊活を開始された方の体験談をご紹介いたします。

2回の稽留流産を経験し、不育症外来を受診されたそうです。その結果、甲状腺の病気や血液の問題が見つかり、それらの治療をしながら妊活をすすめられました。その結果、体外受精でお二人のお子さんを妊娠されました。

ぜひ最後までお読みください。

プロフィール

名前:Eriさん(仮称)

妊活時の年齢:30代前半

妊活期間:不明

不妊の要因:潜在性甲状腺機能低下症、血液凝固の問題

不妊治療:人工授精、体外受精

治療費:不明

2回の流産後、不育症外来を受診

30代前半から不妊治療を始めました。人工授精で2回妊娠したものの、いずれもけい留流産となってしまい、婦人科の紹介で不育症外来のある病院を受診することにしました。

自宅から片道1時間ほどかかるかなり大きな病院でしたので、移動時間や待ち時間が長いため、受診の日は仕事を休み1日かけて受診をしていました。

不育症外来の初診では、これまでの経緯や持病等を聞かれたり、血液検査やエコーを行ったりしました。エコーでは子宮の形もチェックされました。形によっては妊娠に影響することもあるのだそうです。若干弓状になっていると言われましたが、妊娠には問題ないと言われ、少し安心しました。

そして、染色体検査を行うかどうかの確認がありました。不育症において通常はどのような検査を行うのかといったことを詳しく調べていなかったので、説明を聞き、検討してから決めることにしました。

染色体検査を行う場合は次回夫を連れてくるようにと言われたので、帰宅してから夫婦で話し合って検査を受けることに決め、次の回は夫と共に受診しました。

不育症の要因となりうる問題が見つかる

2回目の診察では、前回の血液検査で甲状腺機能の異常と血液凝固機能の問題が見つかったと話がありました。

どちらも普段の生活をする上では問題ないものの、不育症につながる可能性があるとのことでした。ただ、あくまで可能性の一つであり、両方改善されたとしても流産の可能性が完全になくなる訳ではない、という点については念を押されました。

血液凝固の問題に関しては、妊娠可能性のある月の高温期になったら薬(バイアスピリン)を飲むこと、甲状腺に関しては同病院内の専門外来を受診するよう言われました。

そして、染色体検査について詳しい説明がありました。染色体の情報は極めてプライベートなものであるため、異常が見つかった場合、夫婦どちらの異常なのか、何番目の染色体のどのような異常なのか、といったことを、聞きたいか・聞きたくないか、聞くのであれば誰が聞くのか、といったことをかなり細かく確認されました。そしして夫婦ともに染色体検査のための採血を行いました。

次の回は私1人で受診し、染色体検査の結果を聞きました。どちらに異常があるのかは聞かないことにしていましたが、1か所異常が見つかったとのことでした。ただ、妊娠や不育症には無関係のものでした。自身の染色体の画像を初めて見たので、とても新鮮で興味深かったです。

内科の方も何回かの通院の中で度々血液検査を行い、結果、潜在性甲状腺機能低下症と診断されました。ただ、数値はそれほど悪くはないため、こちらは妊娠したとわかったら薬(チラージン)を飲み始めることになりました。

2回の流産は本当に辛い経験でしたので、可能性だとしても流産の要因となりうる異常が見つかり、治療の余地があることに、かえってほっとしたのを覚えています。

不育症の検査を行っても、何も異常が見つからず原因不明であることも多いと聞いたことがあり、もしそうだったとすればこれ以上どう対処すればいいのかわからなかったかもしれません。

それと同時に、私の体質のせいで2回も自分のお腹に来てくれた赤ちゃんに苦しい思いをさせてしまった、自分のせいで産んであげられなかった、ということも考えました。もし妊娠よりも前に自分の体質について知る機会があったら妊娠を継続できていたかもしれないのに、という後悔もありました。

不妊治療を再開、不育症治療を行いながら妊娠を継続し出産へ

不育症外来と内科での一連の検査が終わった時点で、不妊治療を再開していいと言われたので、それまで通院していた婦人科へ戻りました。

人工授精の段階から再スタートしましたが、6回行っても妊娠に至らず、高温期のたびにバイアスピリンを飲み、生理が来たらやめる…というサイクルを繰り返しました。薬がなくなると、また1日かけて不育症外来を受診し、薬を処方してもらいました。

その後体外受精にステップアップしましたが、1回目は良い結果につながりませんでした。身体的、精神的、経済的に非常に負担だったので、その後数か月治療を休み、迷った末にもう一度体外受精を行うことにしました。

2回目は採卵できた数、受精卵の数も前回より多く、胚盤胞となった受精卵の凍結もできました。そして、さらに数か月後、1つ目の凍結胚を移植したところ、妊娠に至りました。

高温期からバイアスピリンを服用していたのに加えて、診察で妊娠が確定した日からチラージンをのみ始めました。

妊娠中は、甲状腺を診てもらっていた内科へは1か月に1回受診し、毎回血液検査をしつつ経過観察を行っていました。

内科の先生からは、甲状腺の値が異常でも、それで妊娠に影響が出る確率は万に一つほどであり、そんなにナーバスにならなくていいですよ、と言われました。ただ、甲状腺の機能が逆に亢進するとひどいつわりとして現れることがあるので、その場合は早めに連絡をください、とのことでした。

不妊治療を行っての妊娠であること、2回流産していること等から、念のため、NICUのある産科がよいと考え、不育症外来と内科で通院していた大きな病院で出産することにしました。

妊娠10週の時点で、経過が安定していたので不育症外来は卒業となり、一般の産科に移って妊婦検診を行っていくことになりました。

結果、40週で無事出産となりました。バイアスピリンは妊娠28週までのみ続けて終了、チラージンは産後ものみ続けました。

その後、上の子が1歳半になる前頃に2人目の妊活を開始、再度バイアスピリンを処方してもらい、高温期にのみ始めました。

最後に移植した凍結胚が妊娠に至り、1人目の時と同様、チラージンはのみ続けながら、バイアスピリンを28週まで服用し、40週直前に出産となりました。

さいごに

不妊治療を行ったことのある方は多いと思うのですが、不育症治療の経験をお持ちの方はあまりおられないかもしれません。

私が不育症外来に行った当時は「流産が3回続いたら不育症(習慣流産)」とされており、2回であれば偶然で起こりうること、と言われたこともあります。

もちろん初期の流産は様々な要因で起こりますし、可能性としては偶然の流産が2回連続することも考えられます。ただ、私は2回の時点で受診しておいて本当に良かったと思います。

みなさんの妊活がご夫婦共に納得のいくものになるよう願っています。

ももちゃん
みなさまの妊活がうまくいくことをお祈りしております。

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