妊活中の食べ物・飲み物

亜麻仁油(あまに油)を知っていますか?オメガ3脂肪酸がたっぷりの亜麻仁油をご紹介!

亜麻仁油について解説するももちゃん

亜麻仁油(あまに油)というものを聞いたことがありますか?

「オメガ3脂肪酸」を豊富に含んだ人気の植物油です。

油は身体にとって一概に悪いものではなく、肌荒れを免疫力の低下や肌の乾燥・防ぐもので、良質なものは積極的に摂るべきだという知識は浸透しつつあり、ご存じの方は多いでしょう。

妊娠に関連して以下のような疑問を持たれる方も多くいらっしゃると思います。

亜麻仁油(オメガ3脂肪酸)を摂ると妊娠しやすくなったり、妊娠中に摂取すると子どもに良い影響があるって聞いたけどホントかな…
ももちゃん

今回は、以下のポイントについて解説いたします。

ポイント

  • 亜麻仁油とは
  • 亜麻仁油と妊娠力の関係
  • 妊娠中に摂取することで得られる効果

亜麻仁油を積極的に摂った方が良い理由がわかるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。

1.亜麻仁油とは

亜麻仁油とは、成熟した亜麻という植物の種を搾ったりつぶすことで取れる、乾性油のこと。

オメガ3系脂肪酸の代表的な脂肪酸であるαリノレン酸など、不飽和脂肪酸を豊富に含み、サプリメントとしても販売されています。

αリノレン酸は、身体では作れない必須脂肪酸の1つ。

体内に入った後、代謝されるとEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)となるのです。

αリノレン酸成分量㎎/100g
えごま油 58,000
亜麻仁油 57,000
くるみ(炒り) 9,000
なたね油 7,500
調合油 6,800
大豆油 6,100
マヨネーズ 5,100

出典:日本食品標準成分表2015年版七訂

含有量を見てみると、αリノレン酸はえごま油と亜麻仁油に圧倒的に多く含まれていることがわかりますね。

 

ちなみに、植物由来の油としては亜麻仁油やえごま油にαリノレン酸(オメガ3系脂肪酸)

が豊富に含まれますが、青魚に含まれるEPA、DHAもオメガ3系脂肪酸です。

亜麻仁油とえごま油が圧倒的ですね!
ももちゃん

2.亜麻仁油が妊娠力アップに効果的?

亜麻仁油が妊娠力アップに関係するという話は、まだあまり知られていないのではないでしょうか。

アメリカのハーバード大学の研究によると「妊娠率、出産率はオメガ3系脂肪酸のEPAやDHAの摂取量が多いほど高まる。EPAの摂取により妊娠率は10%、出産率が15%、DHAを摂取すると妊娠率は8%、出産率は16%増える」ということが言われています。

また「摂取する総エネルギーの飽和脂肪酸(体内で合成することが可能で、エネルギーとして使われやすい油。バターやマーガリンに多く含まれる)の1%分をEPAやDHAに換えることで、出産率は2.37倍に増加」することがわかりました。

妊娠率の向上については、オメガ3系脂肪酸が卵子の老化を引き起こす活性酸素を除去することも一因だといわれています。

ももちゃん
なかなか複雑ですね…

また、オメガ3系脂肪酸は、妊娠を望むカップルの男性も摂取することが重要です。

オメガ3系脂肪酸が不足すると、精子の尾の部分の柔軟性に欠け、運動機能低下につながるといわれているからです。

妊活中は、女性も男性もパンにバターやマーガリンをたっぷり塗って食べるのはなるべく避け、意識して亜麻仁油やえごま油を取り入れると良いですね。

オメガ3系脂肪酸は精子の運動にも関係するんですね!
ももちゃん

3.妊娠中は栄養バランスに注意!オメガ3系脂肪酸は不足傾向

妊娠中は、母体だけではなく胎盤を通じて胎児にも栄養を回さなければいけないため、いつも以上に栄養バランスに気をつけなければいけません。

母子手帳をもらう時に栄養バランスの重要性が書かれた紙を一緒に渡されたり、妊婦健診でも栄養指導が入ることがあるように、とても重要なことです。

特に体内で合成できない必須栄養素は、食べ物から取るしか方法がありません。ビタミン・ミネラル・アミノ酸に加えて、脂肪酸2種「リノール酸とオメガ3系脂肪酸(αリノレン酸・DHA・EPA)」も、お腹の赤ちゃんのために不足なく摂取する必要があります。

 

厚生労働省による『日本人の食事摂取基準(2015年版)』では、妊婦のリノール酸の摂取基準は9g/1日、で、オメガ3脂肪酸は1.8g以上/1日となっています。

リノール酸はオメガ6系の脂肪酸の1つで、大豆油やくるみ、ごま油に多く含まれます。比較的いろいろな食べ物に含まれており、不足することはあまりなく、むしろ過剰摂取に気をつけた方が良いかもしれません。

ですが問題はオメガ3系脂肪酸です。

オメガ3系脂肪酸は、食べ物に含まれていてもかなりわずかな量なので、不足しがちになるのです。

そのため、αリノレン酸を50~60%も含有している亜麻仁油やえごま油、DHAやEPAが豊富な青魚を意識して摂ることが重要です。

ももちゃん
意識して摂取する必要がある栄養素はしっかりと覚えておかないといけないですね…

なお、亜麻仁油やえごま油の小さじ1杯(4g)にαリノレン酸は2g含まれているので、1杯で十分と考えるかもしれません。しかし、妊婦に必要とされるオメガ3脂肪酸のうち1gは魚のDHAやEPAから摂ることが推奨されているため、植物性の油に頼り切るのではなく、しっかりと魚を食べる必要もあります。

どこから摂取するのかも意識しましょう!
ももちゃん

4.亜麻仁油などオメガ3系脂肪酸が早産を防ぐ

1996年から2003年にかけて、妊娠34週未満で早産した376名の母親と正規産した348名の母親の妊娠初期(9週)と中期(25週)の、血液中のEPAと DHAを比較したデンマークの研究では、妊娠初期と中期のそれぞれの平均濃度が低いほど、その後に早産が起きるリスクが高くなることがわかりました。

早産とは、日本においては日本産婦人科学会が「妊娠22週~36週6日」の出産としています。

新生児死亡のうち75%、また長期的に残る神経の後遺症の50%の原因であるため、早産予防はかなり重要度が高いといえます。

ももちゃん
妊娠してからも大事なんですね…

5.亜麻仁油などのオメガ3系脂肪酸が心身の発達に影響を及ぼす

亜麻仁油に多く含まれるαリノレン酸は体内で代謝され、DHAに変換されます。

DHAが脳の発達に働きかけるということは知られていますが、2007年に発表されたアメリカとイギリスの研究者による論文においては、11,875人の妊婦さんを調査したところ、1週間に340g以下しか魚を食べていないと、子が8歳時点での言語性IQや行動問題に関するスクリーニングテストの点数が低い傾向にあるという結果になりました。

また、他の研究からも生後4週時点で脳内のDHAが多いと認められると、5~6歳児になったときにいわゆる「頭の良い子」に成長するという報告があります。

その他、妊娠中にオメガ3系脂肪酸を適切に摂取できていると、生まれてくる子どものアレルギーやぜんそくの発症率が低下するという研究結果もあるのです。

生まれてくる子どものために、不足しがちなオメガ3脂肪酸をしっかりと摂りたいものですね。

お子さんの成長のためにもお魚を摂取します!
ももちゃん

6.まとめ

亜麻仁油のイメージ

ポイント

  • 亜麻仁油に多く含まれるαリノレン酸はオメガ3系脂肪酸の1つで、体内で合成できない重要な成分の1つ
  • 摂取されたαリノレン酸は、のちに代謝されてEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)に換わる
  • 妊娠率、出産率はオメガ3系脂肪酸のEPAやDHAの摂取量が多いほど高まるという研究結果がある
  • 男性も、オメガ3系脂肪酸を摂取すると精子の運動率が向上するという研究結果がある
  • 妊娠初期と中期の、血液中のEPAと DHAの濃度が低いほど、早産のリスクが高くなるという研究結果がある
  • 妊娠中にDHAを摂取量が少ないと、子の5~8歳児の知能に影響するという研究結果がある

今回は亜麻仁油とオメガ3系脂肪酸の役割について解説しました。妊娠・出産において亜麻仁油の摂取はかなり重要なものといえます。

意識しないと取ることが難しい食材ではありますが、スムージーに混ぜる、サラダにドレッシングとしてかける、納豆に和えるなど、工夫次第で日常的に摂取することも可能です。

ぜひ楽しみながら、スーパーフードである亜麻仁油を取り入れてみてくださいね。

ももちゃん
みなさまの妊活がうまくいくことをお祈りしております。

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