妊活の体験談

【体験談018】30代前半で不妊治療開始。時間をかけて前向きに治療に取り組み、顕微授精で無事に妊娠に成功!

体験談の写真18

今回は32歳で妊活を開始された方の体験談をご紹介いたします。

子供の頃から生理不順で妊娠に不安があり、不妊治療を希望されたそうです。

タイミング法からじっくりと時間をかけて治療に取り組まれ、顕微授精で妊娠に成功、元気な赤ちゃんを出産されました。

ぜひ最後までお読みください。

プロフィール

名前:Miraiさん(仮称)

妊活時の年齢:32歳

妊活期間:不明

不妊の要因:未破裂卵胞、子宮内膜が薄い

不妊治療:タイミング法、顕微授精

治療費:約50万円(タイミング法の費用は含まず)

 

妊活を始めたきっかけ

同い年の夫と結婚したのは、31歳の時。結婚当初、子どもはいつか欲しいと思ってはいましたがそのうちできるだろうと軽く考えていました。

結婚前はお互い仕事が忙しくなかなか会えずにいた期間もあったのですが、二人で暮らし始めてからは時間も合わせられるようになり旅行にもたくさん行きました。

しかし、まわりからは二人目妊娠、出産の話も聞こえてくるようになり、そろそろ私たちも子どもが欲しいねと真剣に話し始めたのが32歳の時、結婚2年目になってからでした。

基礎体温を測る体温計を購入し、毎朝目が覚めて起き上がる前の布団の中で体温を測ります。2か月ほど測り続けると、排卵する日や、どの日が妊娠する可能性のある日なのかがわかるようになります。毎日基礎体温をチェックして排卵日がわかればすぐに授かれるだろうと思っていたのですがそこから約10ヶ月間、結局妊娠しませんでした。

前向きに不妊治療を決意

そして10ヶ月の節目にすぐ、不妊治療を始めよう!と決断しました。なぜなら、自分でも妊娠しにくいのでは?と感じ始めていたからです。基礎体温を測り始めてから妊娠について勉強をしていくと、今までは特に気にしていなかった生理不順が、妊娠を希望する上で大きな障害になり得ることを知ったのです。

私は物心ついた時から生理が毎月決まった日に来ることがありませんでした。毎月の周期が31日、40日、36日…などまるでバラバラでした。そして、これが普通だと思っていました。でも、このバラバラの周期はきっと妊娠しない原因の一つなのではないか?と思ったのです。

そんな思いから夫にも不妊治療を提案すると「うん、いいと思うよ」と二つ返事で賛成してくれました。

クリニックでの卵管造影検査

治療をするには、レディースクリニック、不妊治療専門院などありますが、私たちは、隣町にある不妊治療で有名な産婦人科クリニックに決めました。

初診では10か月分の基礎体温表を持参しました。先生からは、スケジュールとして最初にタイミング法で試し、そこでうまく行かなかったら次のステップに進みましょう、とのお話がされました。

卵胞の発育を確認しながら妊娠しやすい日を見極めていき、先生の指示で性交渉のタイミングを持つという方法なのですが、まずは6か月続けることになりました。

その間に、いろいろな検査を並行して行っていくのですが、不妊治療をする上で必須と言われている卵管造影検査も行いました。卵管につまりがあると精子と卵子が出会うことができないのですが、簡単に言うとこのつまりが無いか、卵管の形はどうか等を調べる検査です。そしてかなりの痛みを伴うとの噂を聞いていたので検査日まで怖くて怖くて仕方ありませんでした。

夫が仕事の休みの日に予約を入れ、当日は二人でクリニックへ向かいました。まず、ベッドのような診察台の上で、痛み止めの座薬を挿し局部麻酔をしたあとしばらく時間を置きます。先に子宮鏡検査というものを行いましたがこちらは何も痛みが無くすぐに終わりました。

そして、卵管造影検査に入ります。子宮口からカテーテルを付け、先生がゆっくりと造影剤を流していきます。そこから痛みがひどく途中唸ってしまうほどでしたが看護師さんが手をつないでくれ、先生も「もう少しだからね」と何度も声をかけてくれました。時間にすると10分もないくらいだったと思うのですが、私には痛みのせいかもっと長く感じました。ただ、痛みには個人差があるようで全く痛くなく終わる人もいるようです。

検査が終わり少し休んだあと、レントゲン(卵管に造影剤が入っていく様子が映っている)を見ながら説明を受けたのですが、私はどちらの卵管もしっかり通っていました。

不妊の原因が判明

さて、通院しながらタイミング法を続けてわかったことがありました。それはきちんと排卵されていない月が2回連続であったということ。

これは未破裂卵胞というもので、排卵されず卵胞がぼんやりと残ったまま巨大化し次の周期にまで残る、もしくはそのうち消滅していくのだそうです。他に内膜が薄いことも指摘され、新しい薬を処方されました。それは自己注射での薬投与でした。

今までいろんな不妊治療のサイトを見てきましたが、自己注射をしている人はごくわずかでした。フォリスチム(現在、日本で販売不可となっている可能性あり)という排卵誘発剤をおなかに注射するのですが、遠方から通う私にとって毎日クリニックに行かなくても自宅で注射を打つことができるのはとても楽でした。はじめこそ緊張しましたが、意外と痛みが少なく苦労することなく打ち続けることができました。

数日後クリニックでは、その薬のおかげか卵胞がしっかり大きくなり内膜の厚さも問題ないと診断され、そして更に2日後、無事排卵されていることが確認!これまで未破裂卵胞という結果が2回続いていたので本当にうれしかったです。ですが、残念ながら妊娠には至りませんでした。

それでも、やっとのことで私の子宮は“妊娠できる環境が整った”わけで、ようやくスタート地点に立てたことに喜びはありました。その後もお薬を使いながら治療していたのですが、結果タイミング法では妊娠することができませんでした。

時間がかかる不妊治療

初診から、6回のタイミング法と2回のお休み周期を含め9か月間もかかりました。お薬を使うために子宮の状態を整えたり、卵巣に刺激がかかったために治療を休めながら進めていったので、不妊治療というのは、改めて時間をかけて行うものなのだと痛感しました。

さて、そろそろステップアップの時期だなと考えていました。夫にも話したところ意思が一致し、また先生が最初に話していたタイミング法×6回という目安を超える時に、私から先生にお話ししました。「体外受精をしたいのですが」と。

一般的には、次は人工授精を…となるのですが、私は人工授精では妊娠しない気がしたのです。なぜかと言われるとわからないのですが、これまで必死に治療を頑張ってきた私のカンとしか言いようがありません。先生も「希望するならいつでもできますよ」と言ってくださり、すぐに体外受精の準備に入りました。

体外受精とは、卵子を採卵し体外で精子と受精させたあとその受精卵をまた体の中に戻すことで、卵管に障害ある人にはとても有効のようです。

体外受精を行う前にまず子宮をきれいに整える必要があって薬を何種類か飲みながら、治療自体はその間お休みとなります。そしてきれいな卵巣の土台ができたところで、生理が始まり=体外受精に向けてのスタートです。

体外受精へのステップアップ

正確には、私たちはそのもう一歩進んだ顕微授精を行いました。

体外受精は卵子の上に精子をかけて受精させるのに対し、顕微授精は直接針で精子を卵子に注入すること。一般的には精子の運動率などが良くなかった場合に顕微授精を行うのですが、私たちが通院しているクリニックは顕微授精が基本という方針のようでした。

ちなみに以前検査した夫の精子は全く問題ありませんでした。顕微授精を受ける周期には、排卵誘発剤の自己注射と飲み薬を続けていきます。クリニックでは、排卵をコントロールするための注射を2回打ちました(不妊治療中は本当に注射が多くて、腕が小さなあざだらけになっていました)。

それらが終了した頃にクリニックを受診すると、既に大きな卵胞が数個できていることがわかり予定より早く採卵することとなりました。

激痛を伴う採卵

採卵日、朝一番で旦那と一緒にクリニックへ行き、まずは、体温であたためながら持ってきた旦那の精子を培養士さんへ託しました。ここで旦那とは別れ、私は一人でベッドのある部屋へ案内されました。

卵管造影検査と同じ座薬の痛み止めを挿し、点滴も始まりました。それから部屋を移動し、検査台の上で足には大きな袋を履かされ、軽く固定されたような状態で、看護師さんから麻酔と採卵の説明がありました。

そして点滴の針から静脈麻酔を注入され、先生が「ぼーっとしてきたかい?」「眠くなった?」といろいろ聞いてくるのですが、私にはその感覚が全く無く…そのあと局所麻酔もされるのですが、先生に再度「眠くなってきたかい?」と聞かれても、やっぱり私にはそう感じなくて麻酔をあまり使ってしまうと吐き気が出るかもしれないとのことで、このまま始めることになりました。

部屋の照明が落ち採卵が始まると、想像を超える激痛です。卵に針を刺している時なのかわからないけれどとにかく鈍い痛みが何度も何度も襲ってきて、ぎゅっとつぶる目から涙がどんどん溢れました(これも個人差があり無痛だった人もいるようです)。

20分ほどで採卵が終わり、その後旦那にそばにいてもらいながらベッドで休みましたが、トイレに行きましょうと看護師さんが迎えに来てくれた時に顔色が悪く吐き気もあり、車いすでトイレまで移動させてくれました。トイレから帰ってくると無性に体がほてり熱く感じたので部屋の窓を開けてもらい少しの間眠ったのですが、起きると旦那がダウンを着込み毛布をかけて縮こまっていました(冬だったので)。

どうやら暑かったのは私だけのようで、採卵直後は熱が上がっていたのだと思います。採卵できた数は16個だったのですが、実は採卵前日に内診してもらった時に小さな卵がたくさんできていると聞いていました。

この場合は子宮の状態が万全ではないと判断されてしまい、卵の移植は次周期以降となったのです。採卵後すぐにおなかに戻してもらえると期待していたので残念でした。なかなか順調には進みません。

受精したのは16個中4個

採卵翌日。どのくらいの卵が受精したのかわくわくしながらクリニックへ行ったのですが、16個中たったの4個でした。ショックでした。先生にも「これだけ採卵できたなら、もうちょっと受精しても良いんだけどね」と言われ、やはりこの数は一般的にも少ない方だったようです。

夜、旦那が帰宅してから泣きながら話すと「4個しかじゃないよ、4個も!だよ?」と言ってくれました。そうです、不妊治療中は常に前向きでいることが大事。4個だったとしてもそのわずかな受精卵の中に元気で優秀な卵がいるかもしれない!そう考えることにしたのです。

採卵後、5日目で出血があり不安になりましたがこれはよくあることのようで、サイクルを元に戻すために毎日ピルを飲みながら体を整え、内膜も問題なければ2周期後に移植することが決まりました。

その約2か月の間にクリニックへ行ったのは2、3回のみで、排卵を抑制する作用のある新しい点鼻薬も追加され忘れることなく続けました。

移植は成功!無事に元気な赤ちゃんを出産

この期間はなるべくストレスがかからないように、旦那と出かけたり美味しいものを食べて楽しい時間を過ごしていました。そんな準備期間を経て、いざ移植の日がやってきました。移植をする時には尿を溜めておく必要があるのですが、自宅からクリニックまで行く間にお水を飲み続けおなかをパンパンにしていたのでちょっと動くと漏れてしまうのではないかと気が気じゃなかったです。ちなみに移植が終わるまでその状態で我慢です。

移植自体に痛みはなく尿意だけが気がかりでしたが、それもなんとか乗り越え無事に移植が終了しました。

残った受精卵3個はまた凍結され、また次回からは採卵せずにこの凍結卵の移植からスタートできます。移植が終わった日からは、おなかの中に卵がいると思うと動きがゆっくりになり落ち着いて行動するようになりました。既におなかに赤ちゃんがいる母の気持ちです。

そして移植から10日後、先生から念願の陽性判定をもらえました。その後は順調に妊婦生活を送り、そのまま元気な赤ちゃんを出産しました。

おわりに

最後に、顕微授精にかかった費用ですが、合計50万円ちょうどくらいでした(タイミング法時の費用は含まず)。

私が治療を受けた時は、国からの助成などは無かったので大きな出費となりましたが、現在は、体外受精を受けると助成を受けられるようです。

最後に一つ、私はこのクリニックへ訪れて治療を始めてすぐに、もっと早く不妊治療を受けていたら良かったと後悔をしました。迷いがある方は、ぜひ少しだけ勇気を出して病院へ行ってみることをお勧めします。

ももちゃん
みなさまの妊活がうまくいくことをお祈りしております。

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