今回は20代後半で、まさに今不妊治療中の方の体験談をご紹介いたします。
不妊治療では金銭面、キャリア面、夫婦の温度差など様々なことに悩まされます。
現在進行形で不妊治療のお気持ちを書いてくださっておりますので、ぜひ最後までお読みください。
プロフィール
名前:Namiさん(仮称)
妊活時の年齢:20代後半
妊活期間:約1年半
不妊の要因:原因不明妊娠
不妊治療:タイミング法(今後、人工授精へステップアップ)
治療費:不明
目次
はじめに
現在1人目妊活中の旦那30代後半 妻20代後半の夫婦です。
妊活スタート時期は2019年秋頃です。
1年間の自己流タイミング法がうまくいかなかったことに加え、化学流産を経験したことによって、2020年の秋頃から本格的に不妊治療に通うことになりました。
不妊治療の決断理由
早くに子供がほしかった&できれば子供は3人欲しいというお互いの夢があったからです。
妊活開始時点で旦那が40歳になるまでにあと数年だったということもあり、治療を決断するまでは早かったと思います。
男性なので、女性ほど妊活における年齢問題はシビアではありませんが、子供の成長のことやお互いのライフプランなどを踏まえ、早いに越したことはないと決断しました。
不妊治療では、各不妊検査(ホルモン値検査・男性検査・卵管造影検査など)を終え、現在ホルモンを調整しながらのタイミング療法を行っています。検査では不妊の原因を発見することはできませんでした。
いわゆる原因不明不妊です。
タイミング療法では、排卵周期に合せた通院・タイミング指導に加え、飲み薬による服薬と注射による投薬(どちらもホルモン剤)を併用しています。現在5周期となりますが、妊娠成立回数は0回です。今後、一定回数の人工授精を経て体外受精にステップアップする予定です。
治療にあたってのつらさ(お金)
不妊治療はお金がかかります。治療代そのものもそうですが、病院までの交通費や、鉄・亜鉛などのサプリメント・体を温めるためのグッズなど細々とした出費も出てきます。
周りの友達は趣味や美容にお金をかけているのに、どうして私は1か月の給料のほとんどが治療費に消えていってしまうんだろう、とやるせない気持ちに何度も襲われました。
1円もお金をかけず妊娠・出産をしている人たちがいる中で、自分は欲しいものを我慢し常に節約を心掛ける毎日。言葉にならないやるせなさや不満をいつも感じていました。
治療にあたってのつらさ(精神面)
また、メンタル面でのつらさ毎月リセットが来るたびに自分の身体は欠落品だということを思い知らされているようで、どこにもぶつけようのない怒りや悲しみなどたくさんの負の感情を抱えこむ辛さがあります。
また、治療が長引いてくると友人や親族などの妊娠報告を喜べなくなってきてしまいました。
他人の祝福を素直に喜べない自分の意地汚さ。
自分で自分が嫌になる負のループです。
この負のループを抜け出す方法は妊娠することしかないのに、それがうまくいかない。
メンタルを保つほうが難しいことなのかもしれません。
治療にあたってのつらさ(仕事との両立)
わたしの所属部署は仕事至上主義・独身者が多い部署です。
残業・休日出勤が当たり前で、不妊治療に対しての理解度は低いほうだと思います。
現在も上司には治療のことを打ち明けていません。
前もって決めている通院日は代休・有休を利用していますが明日・明後日に来てというような急な通院には都度、遅刻・早退などをさせてもらっています。
まだ生まれていてもいない子供の為に、毎月急に穴を開けられ困ってしまう会社側の気持ちもよく分かります。
自分でもお休みを貰う際は申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
それでも働かないと治療費を捻出できない現実や思い描いていたキャリアを叶えられない葛藤やジレンマ。
最近では、不妊治療と仕事を両立して行える環境づくりを整えるべく、厚生労働省よりリーフレットの発刊や、制度拡大に向けての審議がされているようです。
ぜひ、もっと広く多くの企業に採用されてほしいですが、あくまで強制ではなく要請の為、最終的には会社判断。つまり個人の治療に対する理解度によると思います。
不妊治療という言葉は知っているが、その実態を良く知らない人が過半数なのではないでしょうか。
不妊治療はナイーブな問題で、発信することに躊躇してしまう人が多いことに加えて、如何なる理由であっても組織の一員として、仕事に穴を開けることを良しとしない人たちが大勢いることも事実。
もっと社会問題として取り上げ、人間関係の大前提である「困ったときは助け合う」が強く浸透されている会社・世の中になればいいと心から思います。
治療にあたってのつらさ(夫婦間での温度差)
毎月リセットが来るたびに落ち込み、落胆する私とは代わって、
旦那さんのいつもと変わらない様子に
「赤ちゃんができなくて悲しくないの?平気なの?」
「1か月の努力が全て水の泡になっているのにどうして普段通りいられるの?」
と苛立ち、何度も口論になりました。
旦那さんなりに私を励まそうと、いつも通りに振舞っていてくれたのだと思いますが、毎月職場に頭を下げ休みを取り、
肉体的にも精神的にも痛みを伴う治療を堪えている私としては、普段と変わらない旦那さんの様子が「辛くない」様子に見えてしまっていました。
男性は女性のように感情をオープンに表に出さないことも多い為、その温度差は冷静に話し合うことでしか埋められないものだと思います。
パートナーとして、常に1番の理解者でいてほしいです。
まとめ
今回は現在進行形で不妊治療をされている方からの体験談を掲載させていただきました。
不妊治療をされていない方と自分との境遇の違い、周囲の理解度、夫婦間との温度差、様々な問題に悩まされます。
ぜひ不妊治療というものが当たり前に理解され、金銭的にも仕事的にも支援のある世の中になってくれたらと願います。