妊活の体験談

【体験談058】妊活のために子宮粘膜下筋腫を摘出するもすぐに再発!?それでも妊娠はまだ諦めずマイペースに妊活を続けている30代女性の体験談です

体験談の画像58

今回は32歳で妊活を開始された方の体験談をご紹介いたします。

妊活を始めてすぐに子宮粘膜下筋腫であることがわかり、妊活に影響が出る恐れがあると考えて摘出手術を受けられたそうです。その後、すぐに再発をしてしまい、筋腫と付き合いながら人工授精に取り組むも4回の失敗を経験されました。ですが、現在も諦めずに妊活に取り組まれています。

ぜひ最後までお読みください。

プロフィール

名前:Nanamiさん(仮称)

妊活時の年齢:32歳

妊活期間:現在も継続中

不妊の要因:子宮粘膜下筋腫

不妊治療:筋腫の摘出、タイミング法、人工授精

治療費:約23万円(筋腫摘出手術+人工授精)

不妊治療のきっかけ

2017年32歳で1つ年上の夫と結婚しました。

私は子供がすぐに欲しかったけれど、夫は夫婦で結婚生活を楽しんでから1〜2年後でいいと考えていて当初から少し温度差を感じていました。共働きでしたので夫婦の時間をなかなか作れない事にも焦りを感じると同時に、結婚してわかったのですが夫は性欲が少ないほうで、このままだといつまでも妊娠はできないと悟りました。

その頃、夫の転勤を機に私は仕事を辞めて専業主婦になりました。

治療開始で子宮粘膜下筋腫が発覚

不妊治療を受ける為病院に通いたいと夫に相談すると、夫は快く協力すると言ってくれました。

病院で初めに基礎体温表を記録するよう指示がありました、基礎体温表をつけていなかったのでそこからのスタート。血液検査、卵管造影検査、子宮がん検診、経腟超音波検査(エコー)と1ヶ月くらいかけて体の検査を行いました。

特に異常はありませんでしたが、エコーで「子宮筋腫があるね。治療を進めていき妊娠しなければ筋腫を取ることを考えてもいいでしょう」と軽い説明がありましたがその時はあまり気にしませんでした。

まずはタイミング療法を3ヶ月程試すことに。結果は妊娠せず。

お医者さんとの相性もあまりよくなかったので、早い段階で転院を検討し、知人に勧められた先生の口コミが良い病院に変えました。

ももちゃん
転院をしたきっかけを教えてください

1番始めの病院は、近所だったことと地元の人にここの病院まあまあいいよ、という感じでおすすめされましたが、産婦人科が主で、不妊治療の専門的な病院ではなかったです。はじめは気持ち的にめちゃくちゃ焦っていて早く妊娠しなければ卵子が老化してどんどん妊娠しにくくなる、という焦りがあって、不妊治療専門病院の方が良いのではとずっと頭にありながらも通っていました、その点もすぐ転院を検討した理由です。

一通り検査をしてホルモン数値や卵管のつまりなど異常はなく、主治医から筋腫についても触れられてはいましたが、特に深刻な感じでは言われずに、とりあえずやってみてダメなら次の方法を考えていこう、とのお医者さんの見立て・判断で進めていました。

その初期の段階で、採血が下手で態度も悪い看護師さんに運悪くあたり、腕がすごい痣になって、嫌な気分になったことがありました。それもマイナスな要素でした。病院の雰囲気、スタッフなど、そして不妊治療専門ではないこと、総合的に見てあまりよくないような感じがしてすぐに転院する決意をしました。

合わなかった、といいますか、自分とのフィーリングがしっくりこなかった記憶があります。

ももちゃん
転院先の病院はどのような雰囲気でしたか?

2番目の病院は、院長先生が不妊治療にも詳しく、評判がとにかくよかったです。

病院の雰囲気、スタッフはもちろん、不妊治療と産婦人科の2つありましたが、病院の入り口が2つ設けられていて、不妊治療と産婦人科が全く別の入り口で、不妊治療をしていると妊婦を見るのがつらくて赤ちゃん見るのも辛い人が多いからすごく有難い配慮で感動しました。

実際自分も通っていてはじめこそ妊婦さんを見ても何も感じなかったですが、不妊治療を重ねるにつれて、妊婦さんと自分を比べる気持ちになり妊娠さんを見るのがすごく辛くなりました。羨ましくなって辛かったです。

特に体外受精の評判がよく、腕の良い培養師がいると言われていました。はじめから体外受精を考えてはいなかったですが、不妊治療に力を入れている病院であることがわかりプラス要素にはなりました。

私へのお見立ても、不妊治療の知識や経験がある医院長でしたので、粘膜下筋腫がマイナス要素であるとすぐに判断し、年齢のことも考えて、ゆっくりしていたら卵子が老化して確率が下がると判断されたと思います。お医者さんの見立てで、その後の治療方針、アプローチの方向にかなり違いがあります。

子宮と子宮筋腫について

2つ目の病院での初診察、エコーで「粘膜下筋腫があるね。手術して取った方がいいよ」とすぐに言われました。

粘膜下筋腫って何?と初めて聞く病名、知識があまりにもなく、突然の手術宣告に戸惑いました。とりあえずしばらくタイミング療法を試みて妊娠しなかったら手術を考えてみますとお伝えしました。その日から粘膜下筋腫についてたくさんネットで調べました。

子宮という臓器について少し説明させていただきますが、子宮全体は”筋肉でできた袋“です。

ここにできる筋肉のコブが筋腫と呼ばれ、筋腫ができるメカニズムは未だに解明されていないが女性ホルモンが大きく関係していると言われます。

女性の4人に1人は筋腫があるといわれるくらいで悪いものばかりではなく、体に支障がない筋腫もたくさんあります。そして、妊活をする上で最も影響をあたえるのが「どこに筋腫があるのか」です。

粘膜下筋腫は子宮の内側、受精卵が着床する空間、赤ちゃんのベットとなる空間にコブがあるので、子宮はこのコブを異物だと勘違いし体外に排出しようと子宮が収縮運動をするのです。かりに受精卵ができたとしても子宮収縮運動をしている為に受精卵も体外へ排出しようとします、結果、着床しない=不妊の原因となるのです。

また、粘膜下筋腫のもたらす体への影響として、不正出血や、月経過多で生理の量が多いこと。それが貧血に繋がったり、生理痛が重かったりします。私はこの全ての症状の自覚がありました。

エコーでサイズも特定することができるのですが、私の粘膜下筋腫のサイズは、2.5センチが2つありました。

しかし、お医者さんもおっしゃっていましたが粘膜下筋腫があっても妊娠する場合もあるし、こればかりは生命の神秘でしょうか。不妊の原因は特定できない場合も多く、様々な病気を持っていても妊娠することもあるし、諦めた頃に授かったというお話しもたくさんあります。私の場合、年齢の事や夫とのセックスレスなどに加えて、不妊の原因の1つとして粘膜下筋腫があるということです。

簡単にまとめますと、「粘膜下筋腫があっても妊娠する可能性は0ではないけれど、あるよりもない方が良いから取った方がいい」ということです。

治療の判断は先生によると思います、こちらでは少しでも妊娠の確率を上げるように考えての判断かと思います。

ももちゃん
子宮筋腫の検査について教えてください

経験したことがないとどんなものか?と思いますよね、何か怖い検査のように感じたりするかもしれませんが、とってもポピュラーな検査です。

膣に棒状の機械を挿入します、膣を傷つけることもないですし血が出たりもなく、ただ観察する為の機械です。

エコー検査は同じような機器で同じ検査をします。診察項目が異なる事はないです、子宮内部の状態を観察するだけのものです。子宮筋腫があれば写りますので大きさも確認できます。どなたが見ても、「子宮筋腫がある」という事実は確認できます。

不妊治療でない場合も、婦人科でもエコー検査は本当によく使われます、子宮筋腫があるかどうかもわかりますし、他の病気もわかったり(他の病気に関してはあまりわからないですが、筋腫だけの為の機械ではないです)

筋腫の摘出と再発

半年ほどタイミング療法を続けるも妊娠に至らず、手術をする決心をしました。幸い、子宮筋腫手術の名医をご紹介いただきました。MRIで詳しく調べると、サイズはそんなに大きくはないもののいろんな場所に筋腫が10個程あり、そのうち妊娠に影響する粘膜下筋腫は2つでした。

手術で摘出するのはこの2つになります。私は筋腫ができやすい体質のようです。

妊活開始から2年経った頃の2019年3月34歳で粘膜下筋腫を子宮鏡下手術で摘出しました。手術費用は2泊3日で10万円程。前後の検診費用+通院費は3万円くらいです。術後は子宮の回復に5ヶ月を要し、その間は妊活ができませんでした。

そして、この回復期間中、予想もしていなかった事態がおこりました。術後3ヶ月の検診で、粘膜下筋腫の再発を宣告されたのです。サイズは1.7センチが1つでした、再手術をすすめられました。

「なんで、手術終わったばかりで再発!?」と絶句状態。一瞬何も考えられなくなりました。

先生も、すぐに再発するのは稀なケースと言われましたが、もともと保有していた筋腫が子宮内側に出てきてしまったのです。

いろいろ悩んだ末、現状を受け入れるのに時間が必要だと感じました。とりあえず手術は見送り。この状態で妊娠する可能性は0じゃないし、半年くらい妊活やってみよう!と思い妊活を再開することにしました。

4回の人工授精を行うも妊娠せず…

AIH(人工授精)へステップアップして再スタートをすることに。

人工授精は排卵に合わせて、精子を採取・持参し、培養士さんが質の良い精子だけ選んで膣から直接子宮に入れます。生理痛の鈍い痛みが少しあるだけで、処置後すぐに動いて普通の生活ができます。ほぼ自然妊娠に近い治療です。価格は1回1万4千円です。

それと別に排卵誘発剤の注射や、エコー診断の費用は毎回かかりますので、トータルで1回のAIH(人工授精)でかかる費用は2万5千円前後くらいでしょうか。

私はAIH(人工授精)4回行いましたが妊娠に至らず。主治医からは体外受精へのステップアップと、体外受精に進むには粘膜下筋腫の再手術を勧められました。

妊活は自分達のペースで進めることが大切

ここまでの妊活生活で、私は予想以上に疲れてしまっていました。

妊活中心の生活、食事に気を使い、寝る時間を気にする毎日、苦手な毎月の注射やエコー、費用のこと、妊活の事は1回考えるの辞めたいと思い、その後1年間は病院に通うのも完全にやめて好きなことをして過ごしました。

妊活で抱えていたストレスを完全に癒すようにしました。その間、自己流で2、3回タイミング療法を試しましたが妊娠せず、でも全然落ち込まないまでにメンタルは回復していました。

私が経験して学んだのは、自分の努力が必ずしも報われるわけではないのでメンタル維持が必要なことです。

生理が来るたびに襲われる消失感、女として自信をなくしたり、自暴自棄になったり、子供がいる人と比べたり。さまざまな感情を抱きました。

しかし辛い中でも得られた事もあることに最近気がつく事ができてきました、夫とはたくさん話し合い共に乗り越えてきて2人の信頼関係は強くなりました。

妊活をはじめて5年目になり今後どう進むかは未定です、年齢の部分でゆっくりしてる場合ではないのかもしれませんが、人にはいろんなタイミングがあるように、自分自身の心が前向きになって不妊治療をまたやろうかなと思った時でいいや、と、心を軽くするようにしています。

妊活で抱えている問題は人それぞれで、他の人と比べる必要はないのです。現在36歳、まだまだ子供は諦めていないです、これからも自分達のペースで不妊治療と向き合っていこうと思います。

私の体験が、不妊治療で悩んでいる方々、粘膜下筋腫で悩んでいる方々のお役に立ちましたら幸いです。

ももちゃん
みなさまの妊活がうまくいくことをお祈りしております。

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